コガネスズメダイ

コガネスズメダイ

Chromis albicauda Allen & Erdmann, 2009

和名のとおり黄金色の美しいスズメダイ。学名は、尾鰭が白い、を意味する。たしかに生きているときは尾部が白いが、黄金色の体よりそっちの特徴を選ぶとは。よく似た種としてヒマワリスズメダイがいるが、コガネスズメダイは肛門の周辺が黒いことで識別できる。「肛門の周辺が黒い」という特徴は何ともむずがゆく、恥ずかしくもある。しかし、写真のようにコガネスズメダイの肛門の周辺は確かに黒ずんでおり、両者を識別できる明瞭な形質であることが分かる。また、2016年にはこちらもよく似たタンポポスズメダイChromis analis (Cuvier, 1830)が日本初記録として報告されているが、タンポポスズメダイは背鰭先端がオレンジ色を呈さないことで、コガネスズメダイと異なる。西泊の沖の20 m付近の岸壁沿いにはコガネスズメダイがたくさんみられる。同じく西泊沖から採集した幼魚は、肛門も黒くなく、背鰭もオレンジ色でないものの、これは単純に成魚の形質が現れていないものと推察される。(小枝)

KBF-I 00341
KBF-I 00341(肛門の周辺)
KBF-I 00246
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