マルアジ
Decapterus maruadsi (Temminck & Schlegel, 1843)
見た目も名前もマアジによく似るが、マアジは稜鱗(ぜんご)が側線を通じてあるのに対し、マルアジは後半の直線部にのみあることで識別できる。マアジと同様アジとして売られていることもあるが、基本的にマアジほど値がつかないため区別している地域の方が多いであろう。マアジと比べるとやや淡泊で、マアジのようなねっとりとした旨味がない印象。ただし、マアジの味の落ちる季節には逆転現象もおこるようである(マサバとゴマサバの関係に似るか)。ここまで読んでお分かりになるように、何かと味の王者マアジと比べられる運命であり、やや不憫でもある。大月町では干物などにされて販売されていることが多い。(小枝)