ベニクラゲ
Turritopsis pacifica Maas, 1909
不老不死のクラゲとしてメディアに取り上げられることも多いベニクラゲ。通常、寿命を迎えたクラゲは死んで跡形もなく溶け去るが、ベニクラゲではクラゲが球状の肉塊となったあと、そこから走根(ストロン)が伸び、ポリプとなる。このような生活史の逆転現象はベニクラゲ属の他、ヤワラクラゲでも確認されている。北海道や東北など北日本を中心に浅海域に生息する。ちなみにベニクラゲはTurritopsis rubraとされてきたが、近年の分類学的研究によりT. pacificaであることが判明した。(戸篠)