Aplysia nigrocincta
Aplysia nigrocincta von Martens, 1880
本種も従来A. parvula Guilding in Mörch, 1863とされていた。日本に産するA. parvula 近似種は北海道からA. Japonicaのみが報告された(Golestani et ai., 2019)。しかし高知でよく見られる種は体長・外部形態からA. Japonicaではなく、インド・西太平洋に広く産するAplysia nigrocinctaと思われる。Golestani et ai. (2019) によるとA. nigrocincta の体色は赤褐色から暗褐色で、全体に白い斑紋があるタイプと全くないタイプがある。側足や触角縁、口触手の縁などは青色でふちどられる。本属の種は刺激を与えると紫色の汁を放出する。春から夏にかけて、浅所で普通に見られる。20 mmに達する。(中野)