ゴトウクラゲ

ゴトウクラゲ

Staurodiscus gotoi (Uchida, 1927)

 日本における寄生虫研究の発展に大いに貢献した五島清太郎博士の名を冠するクラゲ。五島博士の弟子であった内田亨博士により記載、献名された。目撃例は少なく、日本では駿河湾や屋久島で報告があり、世界ではスンダ海峡、中国、パプアニューギニアで記録されている。
 傘は皿状で、傘径は1-2 cmほど。傘の縁には触手が8本あり、コイルのような形をしている。そのうちの2本は他の触手より長く、伸長すると10 cmくらいになる。触手と触手の間には感覚棍が10-20本あり、その基部に黒い眼点をもつ。放射管は4本あり、各管は2-3対の枝管を形成する。放射管や環状管、触手は暗紫色に染まっており、何ともミステリアスな雰囲気を放つ。

ゴトウクラゲ(高知県宿毛市鵜来島産)
ゴトウクラゲ(傘頂面)
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