トリノアシ

トリノアシ

Metacrinus rotundus P. H. Carpenter, 1885

 一見すると植物のようにみえるが、ウニやヒトデと同じ棘皮動物門のウミユリ綱の仲間である。体長は30~50 cmほど。ウミユリ綱は棘皮動物の中で最も原始的なグループとされており、その起源はカンブリア紀まで遡る。細長い茎の先に多数の腕がついた蕚部がある。花のような部分(冠部)は刺激を与えると自切することがあるが、その後再生する。相模湾や紀伊水道では水深100~500 mの海底に生息し、高知県土佐清水市沖においても水深100 mくらいで普通にみられる。(戸篠)

高知県土佐清水市沖(2022年1月4日撮影)
岩の上に付着するトリノアシ. 冠部は大輪の花のように美しい.
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