キタユウレイクラゲ(四国未記録種)

キタユウレイクラゲ

Cyanea capillata (Linnaeus, 1758)

 鉢クラゲの中でも大型になる種で傘径40 cmほどに達する。傘の縁には16個の切れ込みがあり、そのうち8個が深いため、コスモスの花びらのような形になる。個体によって色彩が様々で、赤褐色や黄褐色を呈す。寒流性のクラゲで、日本では三陸沖以北で見られる。毒性は強く、素手で触るとビリビリするような痛みがあり、赤く腫れあがる。クラゲ食で、他のクラゲを襲って食べてしまう。
 生活史は解明されており、ポリプはポドシストと呼ばれる休眠芽を形成する。ストロビラは多盤(ポリディスク)形成型。野外では水深数百mの深海底から採集された海底ゴミの上から見つかっている。水族館でも展示されることがあり、その迫力に圧倒される来館者も多い。(戸篠)

キタユウレイクラゲ(岩手県大船渡市)
卵巣.多数の球形の物体は卵
卵(直径約100 µm)
プラヌラ
稚ポリプ
稚ポリプ
成熟ポリプ(口側面)
成熟ポリプ(側面)
ポリプ(右)とポドシスト(左)
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