フタヒゲムシの一種
Prorocentrum cf. lima (Ehrenberg) F.Stein
細胞の外観は楕円形で二枚の大きな鎧板で覆われている。もっとも幅の広い部分は細胞中心部より後方。前端はやや平らになっているが、一方の鎧板前縁には明瞭なくぼみがある。2枚の葉緑体は膜状で、ところどころ裂開する。リング状のピレノイドがはっきりと観察される。本種は砂の間隙あるいは海藻の表面などから採取される。
通常、P. lima は前方が細く後方にかけて膨らんだ縦長の楕円形をしている(写真1枚目よりも縦長)。David et al. (2018)によると、光環境の違いで写真2枚目のような丸みをおびた形態のものも出現するようだ。写真2枚目の細胞からは、前縁部から付着のための粘液が分泌されているのが確認できる(矢印)。