ニタリ
Alopias pelagicus Nakamura, 1935
鳥だ!ロケットだ!いや、ニタリだ!体とほぼ同じぐらいの長さの尾鰭をもつ、奇妙かつカッコいいサメである。小魚を採る際は、この長い尾でビンタする・・・というよりは、むしろ尾を縦に振り上げることでチョップをして失神させるという。尾鰭を蹴り上げるため、尾鰭の付け根には溝がある。浅場でみられるサメにしては眼が大きく、黒々としている。よく似たマオナガは胸鰭上方の体側に明瞭な白色域があることでニタリと識別される。飼育が難しいサメとしても知られ、長期飼育の成功例はない。人に害を与えた報告はない。是非とも海のなかで出会ってみたいサメである。(小枝)