ニザダイ
Prionurus scalprum Valenciennes, 1835
マットなグレーの体に数個の黒色斑が尾柄に並ぶ。琉球列島から南日本にいたるまで不思議なほど「どこでも普通にいる魚」である。何かしらの生態的な特徴によって環境に対する適応力が非常に高い種なのかもしれない。頭部にニザダイノギンカというダンゴムシのような寄生虫が付いくことがあるが、まれに10個体以上にも寄生されている「大金持ち」ならぬ「大銀持ち」もいる。多くの場合は臭みが強く食用にされないが、地域によっては美味であるため人気がある。大月のものは臭みもなく美味であり、「黒ハゲ」と呼ばれて親しまれている。(小枝)