タバネサンゴ

タバネサンゴ

Caulastraea tumida Matthai, 1928

 サンゴ個体を花束のように束ねた群体の形をしていて、全体では塊状のようにドーム型になる。サンゴ個体の形は円形が少なくいびつな形をしているものが多い。サンゴの色は灰色、褐色、緑色が多く、群体によってはそれらが不均一に混ざったような色になる。隔壁は軸柱に向かってV字谷のように落ち込み、不規則な鋸歯が発達する。国内の分布域では、高知県、和歌山県、長崎県、熊本県などでみられ、内湾の静穏域では群体が大型になることがある。サンゴ礁のある種子島では生息数は少ない。繁殖様式は雌雄同体の放卵放精型で、ひとつのサンゴ個体から1個の大型のピンク色のバンドルを放出する。

タバネサンゴの群体の様子(高知県土佐清水市)
サンゴ個体の様子 (高知県土佐清水市)
サンゴ個体の骨格の様子
海綿状の軸柱
バンドルセット状態、口が尖る(高知県幡多郡大月町)
バンドルの放出の様子 (高知県幡多郡大月町)
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