キアンコウ
Lophius litulon (Jordan, 1902)
アンコウと非常に良く似ており、流通のうえではほとんど区別されていないほどである。違いは口の中にまだら模様がなく真っ白なことである(口を大きく開けた写真で良く分かる)。疑似餌を使って獲物をおびき寄せ、大きな口で捕まえる。口には内側へと向かう鋭い歯が無数に並び、咥えた獲物を離さない。大きくなると1 mにも達する種で、とても美味。とくに冬場のアンコウ鍋は格別である。アンキモとして知られる肝臓も極めて美味。骨や皮まで食べることができるため、捨てるところがないありがたい魚だ。意外にも浅場に出現することがあり、写真の個体も研究所のある西泊の隣、樫西沿岸の刺網にかかったもの。(小枝)