カブトヘンゲクラゲ
Lobatolampea tetragona Horita, 2000
クラゲの中でも特に特徴的な形態と生態をもつ種。本種は他のクラゲのように浮遊生活せず、海底などで底生生活する。時折、羽ばたくようにして水中を移動することがある。受精は体外ではなく、体内で行われる。4か所あるC字状のものが生殖巣で、生殖巣下部で幼生を保育する。生まれたばかりの幼生は長い触手をもち、水中を浮遊するが、成長するにつれてあまり泳がなくなり、底生生活に移行する。分布域は広く、東京湾以南から琉球列島まで生息するが、その生活様式のためか、人目に触れることは少ない。(戸篠)