ジャンガラコノハクラゲ

ジャンガラコノハクラゲ

Eutima onahamaensis Toshino, Ishii & Mizutani, 2024

2024年に記載されたばかりの新種の軟クラゲ目。日本産コノハクラゲ属としてはカールクラゲEutima cirrhifera以降、60年ぶりの新種報告となった。

 傘はお椀状で直径は8 mmほど。触手は4本あり、糸状。口柄の長さは傘高の約5分の1。口柄支持柄は非常に短く、判別が難しい。生殖巣は放射管に沿って形成される。傘縁瘤は39~55個あり、各触手間に7~15個ある。平衡胞は8個。触手瘤と傘縁瘤の付け根に細い触手のような糸状体がある。糸状体はちぎれやすく、採集時には残っていないこともある。触手瘤や口柄の付け根は暗茶色や暗赤色を呈すため、他のコノハクラゲ属と見分けやすい。名前の由来は福島県いわき市を中心に伝わる郷土芸能「じゃんがら念仏踊り」である。触手をリズミカルに揺れ動かすように泳ぐ姿はまさにじゃんがら念仏踊りの踊り手のようである。生活史やポリプは不明。(戸篠)

ジャンガラコノハクラゲ(側方よりやや上側から撮影)
側面よりやや下側から撮影
側面
傘頂面
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