ミナミハタンポ

ミナミハタンポ

Pempheris schwenkii Bleeker, 1855

ハタンポの仲間は夜行性であり、日中は岩の間などで密度の高い群れをつくり、夜は餌となる動物プランクトンを求めて外を泳ぎ回る習性をもつ。夜に海はほとんどの魚が眠ってしまうため、泳ぎ回る魚は少なく、多くの肉食魚を支える貴重な餌資源となっている。暗い場所を好むため、眼が大きい。大きくとも体長12 cmほどの小型の魚だが、幡多地方では「ハリメ」と呼ばれて好んで食される水産有用種でもある(良い値が付くので重要種ともいえる)。沖の島ではなぜか「さいとーさん」と呼ばれる。味が良いので、塩煮にしたり、開かずそのまま干物にしたりと、シンプルに食するのが良い。本州、四国、九州沿岸でみられる南日本太平洋沿岸型では尾鰭が黄色く、琉球列島以南の西太平洋型では尾鰭がピンク色と異なる2タイプが存在する(著者が研究中)。研究のしがいのある素晴らしい魚だ。(小枝)

味噌汁などにするとおいしい。体がとても平べったくなっている。(増本帆花)

こども生き物図鑑を追加しました。:2020年2月10日(小枝)

KBF-I 00268
KBF-I 00269
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