マツカサウオ

マツカサウオ

Monocentris japonica (Houttuyn 1782)

硬い鱗でおおわれており、頭部は半透明、全身が金色に輝き、松ぼっくり(松かさ)のような模様をもつゴージャスな魚。腹鰭は強大な1棘からなり、これをたたむと腹部の溝に収納される。幼魚は黄金色がさらに鮮やかで、500円玉サイズの頃は金貨のように美しい。背鰭棘も強大で、左右交互に傾く特徴がある。棘が右左右左と傾くか、左右左右と傾くかは個体によって異なるようで、そもそもあまり傾かないものもいる。泳ぎは苦手で、岩の下でじっとしていることがほとんど。沖縄では基本的に深場でのみみられるが、伊豆などでは水面近くにもいるようだ。地方によっては乾燥させた殻を魔除けの道具として利用するらしい。西泊沖で採集された個体はしばらく当研究所の水槽で飼育されていたが、この度、惜しまれつつも標本となった。(小枝)

解説と幼魚の生態写真を追加しました:2021年3月4日(小枝)

KBF-I 00339
KBF-I 00339(背面)
KBF-I 00339(水槽飼育時)
金貨のような幼魚(柏島;2021年2月11日撮影)
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