ガンビエールディスカス トキシカス

ガンビエールディスカス トキシカス

Gambierdiscus cf. toxicus R.Adachi & Y.Fukuyo

 熱帯・亜熱帯性の底生性有毒渦鞭毛藻である。浮遊生活を行わず、海藻や死サンゴ上に付着して生活する。シガトキシンとマイトトキシンを生成し、シガテラ毒の原因種とされている。シガテラによる死亡率は低いが、その症状はさまざまで、嘔吐、下痢、血圧降下、心拍数の低下、縮瞳、脱力、頭痛、関節痛、めまい、筋肉痛などが挙げられ、最も特徴的なものはドライアイス・センセーションと呼ばれる知覚異常であるとされている。日本では特に沖縄地方で発生事例が多く、その主な原因はハタ科やフエダイ科の魚類によるものである。地球温暖化による分布域の北上も問題となっている。

採集地:黒潮生物研究所 ウェルカム水槽内(高知県);採集日:2021年11月30日;撮影者:日野出賢二郎
PAGE TOP