カメレオンタナバタメギス

カメレオンタナバタメギス

Pseudoplesiops annae (Weber, 1913)

タナバタメギスの仲間はメギスの仲間としては長い腹鰭をもつことが特徴。「タナバタ」の名は、タナバタウオ科に似て腹鰭が長いことに由来するのであろう。細長い体に伸びた腹鰭がカッコよく、色も美しい。日本では2013年に鹿児島県硫黄島からはじめて分布が確認された種である。その後、奄美大島にも分布することが確認されていたが、他の海域からの報告はなかった。四国西南部における生物相調査の過程で本種が採集され、Kuroshio Biosphereにて報告されたばかりである。赤褐色や黄緑色など、色彩が変異に富むことから、カメレオンの名がつく(色が変わるわけではないであろう)。生き物に生き物の名前を使用する例はよくあるが、海洋生物でカメレオンの名を冠するのは本種とカメレオンブダイぐらいであろうか。(小枝)

参考文献:小枝圭太 (2020) 四国初記録および分布北限記録のメギス科カメレオンタナバタメギス . Kuroshio Biosphere, 17(1): 23–27.

KBF-I 991(古満目)
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