オヤビッチャ

オヤビッチャ

Abudefduf vaigiensis (Quoy & Gaimard, 1825)

体に黒色横帯が複数あり、背中側が黄色いことが特徴的なスズメダイの仲間である。温かい海でごく普通にみられる魚で、浅い海で潜っていて見かけないことがないほど。奄美地方や屋久島地方では食用魚としても人気があり、大きい個体が唐揚げや煮付などで食される。なかなかの美味。近年、台湾から本種とよく似たAbudefduf nigrimargo Wibowo, Koeda, Muto & Motomura 2018が新種記載され、その後、日本のトカラ列島からもみつかりアミメオヤビッチャと名付けられた。アミメオヤビッチャは頬部の鱗が5列あること(オヤビッチャでは3列)や体側鱗の縁辺が暗色で網目状となることが特徴。オヤビッチャのようなごくごく普通にみられる魚種のなかにも新種が混じっていたことは、未だ知られていない新種が数多く潜在していることを示しているともいえ、とても興味深い。(小枝)

集団で行動している。塩焼きにして食べるとおいしい。(増本帆花)

解説文を追加しました。こども生き物図鑑を掲載しました。:2021年2月10日(小枝)

KBF-375
浅場で群れるオヤビッチャ(古満目;2020年1月30日)
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