オストレオプシス オバータ

オストレオプシス科の一種

Ostreopsis ovata Fukuyo

 

 海藻などに付着する底生性渦鞭毛藻。ゆっくりと遊泳することもある。混合栄養性。細胞は上下に著しく扁平され、アーモンド形をしている。横溝は細く、ずれを生じず細胞を1周する。葉緑体は褐色、多数。核は細胞後方に位置する。鎧板は薄く、毛胞孔が散在する。 熱帯から亜熱帯域にかけて分布する。
 有毒渦鞭毛藻で、ブダイ科やハタ科、ハコフグ科魚類の喫食によるパリトキシン(PTX)様中毒の原因種と考えられている。PTXに類似する構造を持つ物質を生成していると推定されているが、パリトキシン様中毒の原因毒はパリトキシン類ではない可能性や原因生物がOstreopsis 属ではない可能性も考えられている。

採集地:黒潮生物研究所 ウェルカム水槽内(高知県);採集日:2021年12月4日;撮影者:日野出賢二郎
採集地:沖の島(高知県);採集日:2022年3月4日;撮影者:日野出賢二郎
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