エビクラゲ

エビクラゲ

Netrostoma setouchianum (Kishinouye, 1902)

 傘径25 cmに達する大型の鉢クラゲ。外傘は凹んでいて、その中央部に塊状の突起がある。突起はゼリーの塊であり、その機能は不明であるが浮力調整に役立っているものと考えられる。また、口腕の周辺にはコエビ類が共生することがしられており、本種の和名もこの点に由来すると思われる。体内受精を行う種で、雌はプラヌラを保育する。プラヌラやポリプの飼育は比較的容易で、初期生活史が解明されている。一方、エフィラの育成が難しく、成体まで育てられた例は皆無である。(戸篠)

水面を漂うエビクラゲ(大分県佐伯市)
バケツに収容したエビクラゲ
エフィラ(山口県周防大島町産)
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