ウェルスヤスリサンゴ

ウェルスヤスリサンゴ

Cycloseris wellsi (Veron & Pichon, 1980)

 高知県内では宿毛市沖の島や大月町橘浦で確認されており分布域はせまく、生息群体数も多くない。20 m以深の岩陰などで見られほとんど人目につかないため、高知県以外の国内では確認例が少ない珍しいサンゴ。
 色彩は茶褐色、褐色、灰色など地味だが、個人的にかなり渋くてかっこいいサンゴだと思っている。サンゴ個体は群体上に間隔をあけて密にならず、不規則な突起が群体上に見られる。 群体形は葉状で、キッカサンゴに似るが、鋸歯などがあまり発達しないので区別できる。
 分類学的な再検討の結果、ヤスリサンゴ属からマンジュウイシ属に変更になり、固着性で群体性のマンジュウイシ属のサンゴとして異才を放つ。このサンゴを見つけたら、君は超サンゴマニアだ!(目﨑)

宿毛市沖の島
宿毛市沖の島
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