イソギンポ

イソギンポ

Parablennius yatabei (Jordan & Snyder, 1900)

イソギンポの仲間は岩やサンゴのうえをピコピコと泳ぎ回る。サンゴの穴などにはいり、顔だけのぞかせいてる姿がよくみられる。イソギンポは日本では北海道から九州までに主に分布する典型的な温帯種で、琉球列島など温かい海にはほとんど生息していない。眼のうえに皮弁があり、体側に小褐色斑が密在する。上顎には犬歯のような鋭い歯がある。ニジギンポのように稚魚は浮遊するブイやロープなどにもつくため、定置網に迷入することもある。 写真の個体(KBF-I 834)は大阪ECOの実習のいっかんで学生が釣り上げたアカハタが吐き出した個体である。消化が進んでいないことから、アカハタに捕食された直後と思われるが、捕食された直後にその捕食主が釣り上げられるとは食物連鎖とはいえ、つくづく運が悪い個体である。(小枝)

KBF-I 834
KBF-I 932
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