アマノガワギンガエソ(四国未記録)

アマノガワギンガエソ

Bathophilus longipinnis (Pappenheim, 1914)

ホテイエソの仲間の深海魚で漆黒の体はザラザラしている。口は大きく、牙のような歯が並ぶ。腹鰭のような場所に胸鰭があり、体側の中央に腹鰭がある何とも奇妙かつカッコいい魚である。これまで北西太平洋の黒潮域という漠然とした場所からの記録はあったものの、日本近海からの確かな報告がなかった。このたび、駿河湾から1個体が採集され、日本での分布が確認されたことから、著者を含む研究グループにより日本初記録種として報告され、新標準和名アマノガワギンガエソが提唱された。なお、この名称は本種の体側発光器が緩い弧状を描く様子や長く伸びた胸鰭と腹鰭が全天に広がる天の川銀河を連想させることに因む。(小枝)

駿河湾で採集されたアマノガワギンガエソ(手良村知功氏撮影・提供)
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