ナミマツカサ
Myripristis kochiensis Randall & Yamakawa, 1996
アカマツカサの仲間で、鮮やかな赤色が美しい魚である。ヨゴレマツカサにとてもよく似ており、明確な同定方法が確立されていないが、体側に汚れたような淡色小斑がなく、背鰭局部鰭膜がやや黄色いことでヨゴレマツカサと区別しているが、この識別点も確かなものではない。南日本沿岸ではナミマツカサが多い。この仲間は皮が硬いため、煮付で美味。学名が「コチエンシス」であることからも分かるように、高知県産(柏島)で採集された標本に基づき記載された種である。なお魚類の有効種で「kochi」の種小名をもつのは本種のみ(tosaensisは数種いる)。(小枝)